今回の記事は基本的な作業であるトランスフォームと編集について説明します。
オブジェクトの基本的な移動ツールから、アニメーションリグのポーズツール、ジオメトリを再形成するための編集ノードまで、Houdiniではビューポートでインタラクティブなハンドルを使用できるようにする、さまざまなツールがあります。これらのハンドルと使用しているノードは密接に関係しています。
トランスフォームツール
トランスフォームツールは、オブジェクトの操作やジオメトリの形状変更ができます。 オブジェクトを変換すると、オブジェクトレベルのパラメータが更新され、変更が反映されます。ツールは移動、回転、スケール(拡大縮小)、ポーズの4種類があります。それぞれのホットキーか下記のとおりです。
・移動 | [T] | |
・回転 | [R] | |
・スケール | [E] | |
・ポーズ | [Ctrl]+[R] |
これらのツールを使用している間に、[S]キーを押し続けることで一時的に選択ツールを呼び出し、選択範囲を変更し、[S]キーを離すことで新しい選択範囲を利用してトランスフォームツールを使用することもできます。
トランスフォームハンドル
移動ハンドルを使用して作業するときは、1つの軸、2つの軸、またはカメラ平面に沿って移動できます。 回転とスケールのハンドルも同様の操作が可能です。
中ドラッグによる移動
ハンドルを直接クリックしたくない場合は、マウスの中央ボタンをドラッグすることでも移動が可能です。
ドラッグした方向に移動または拡大縮小することができます。回転ハンドルの場合は、すべての方向に回転します。
ポーズツール
アニメーションを作成するときは、ポーズツールを使用してボーンを操作したり、モーションパスハンドルを表示することができます。 ポーズツールでは接線ハンドルとキーフレームポイントを使用して、ビューポートのモーションを変更することができます。
Editノード
ジオメトリコンポーネントを移動しようとすると、Editノードが配置され、変換が反映されます。 ジオメトリを変換するだけでなく、サーフェス上をスライドさせたり、法線に対して垂直に、またはサーフェスをスカルプトすることができます。
・編集 | [T] / [R] / [E] | |
・サーフェイスのスライド | [L] | |
・ピーク | [H] | |
・スカルプト | [B] |
ソフトフォールオフ
ポイントを変形する際には、ソフト編集半径を使用してフォールオフを作成することができます。これはほかのソフトウェアではソフト選択と呼ばれるものと同義で、 サーフェス上ではビジュアライザによってフォールオフによる影響が強い部分ほど赤く表示されます。フォールオフの設定はシーンビュー左下のスライダか、パラメータペインから設定をすることができます。
編集オプション
Editノードを右クリックすると、選択しコンポーネントのトランスフォームを調整、変更するためのオプションにアクセスできます。 選択したコンポーネントを円状や直線状に近づける形で変形することができます。 これらのオプションは、ポイントやエッジで利用できますが、プリミティブでは利用できません。
円状に調整 | [Shift]+[C] |
間隔が均等になるように調整 | [Shift]+[E] |
周りに順応するように調整 | [Shift]+[R] |
直線化するように調整 | [Shift]+[S] |
ハンドルツール
シェルフツールを使用する際、ハンドルツールを用いて設定を行う場合があります。パラメータを操作するハンドルが自動で出ることもありますし、ネットワーク内のノードを選択し、シーンビュー上でEnterキーを押してハンドルを表示することもできます。 これにより、選択されたノードの特定のパラメータ(PolyExtrudeノード上の距離パラメータなど)に焦点を当てたハンドルが表示されます。
カレントオペレータの表示 –
デフォルトでは、ディスプレイノード以外のノードを選択すると、それがカレントノードになり、ジオメトリのワイヤフレームが表示されます。 この時、シェーディングサーフェス上の結果を確認しながら、中間ノードのハンドルを使用して操作することができます。
ディスプレイオペレーターの表示 –
常にディスプレイオペレーターを表示するオプションもあります。 この場合、チェーンで接続されたディスプレイノードより前のノードを選択してもワイヤフレームは表示されず、ハンドルはディスプレイノードにフォーカスされたままになります。
また、カレントノードのパラメータペインでパラメータを変更しているときは、ハンドルはディスプレイノードのパラメータを引き続き使用できます。
ジオメトリの編集
①編集 – コンポーネント このボタンのコレクションから、使用するコンポーネントを選択できます。
②スロピー選択 – 編集ノードがスロピー選択を使用しているため、同時に3つのコンポーネントボタンを選択することができます。スロピー選択により、より流動的な選択プロセスが実現できます。
③移動ツール – 移動ツールを使用すると、シーンビューハンドルを使用して選択範囲を移動できます。
④ハンドル – このハンドルでは、直線または2つの軸を使用して1つの軸に沿って正方形の点を使用して移動できます。ハンドルを右クリックすると、ハンドルオプションにアクセスできます。
⑤シェーディングオプション – シェーディングオプションは、シーンビューで表示する内容を決定します。 この場合は、Smooth Wired Shadingを使用しています。
⑥右クリックメニュー – 編集ツールのオプションにアクセスし、特に使用したい編集機能を選択することができます。このメニューはシーンビュー上の左上部にあるEditノードのアイコンをクリックしても表示されます。
⑦コンポーネント選択 – このメニューを使用してコンポーネントタイプを選択することもできます。 これは、ツールバーにあるオプションと同じです。
⑧ディスプレイオプション – このメニューを使用して選択範囲の調整をすることができます
⑨選択オプション – 右クリックメニューのサブメニューにモデリング中の選択をサポートする選択オプションを利用できます。
ハンドルオプション
すべてのハンドルには、ハンドルの任意の部分を右クリックしてアクセスできるメニューがあります。
このメニューには、ハンドルの調整、ノードのパラメータからの切り離し、ピボットモードなどのオプションがあります。 これらのオプションを使用して、ハンドルの動作をカスタマイズすることができます。
ハンドルのパラメータをキーフレームに設定し、ハンドルのすべての部分をデジタルアセットにプロモートすることもできます。 パラメータをプロモートすることにより、ハンドルはアセットレベルでアクセス可能になります。