GameDev Instant Meshes Bridge SOP


こんにちは、篠島です。今回はGame Developmetn Tool の Instant Meshes Bridge SOP を紹介したいと思います。

 

Instant Meshesとは

SOPの説明に入る前にまずは Instant Meshes について。

Instant Meshes は正確には Instant Field-Aligned Meshes という Wenzel Jakob とその他メンバーにより Siggraph 2015 で発表されたリメッシュの方法であり、3Dスキャンなどから得られたトポロジのぐちゃぐちゃなジオメトリ等を綺麗に4角系のトポロジに変換するアルゴリズムです。

この Instant Meshes と Houdini の橋渡しをするものが Instant Meshes Bridge SOP なのです。なのでこのツールを使うにはオープンソースの Instant Meshes のバイナリファイルが必要不可欠です。

 

Instant Meshesのインストール

以下のリンクからバイナリをダウンロードします。
https://github.com/wjakob/instant-meshes

OSに合ったバイナリをダウンロードし、もしスキャンデータのサンプル(plyファイル)が欲しい場合はDatasetsもダウンロードします。

ダウンロードしたバイナリを Houdini の $HOUDINI_USER_PREF_DIR に保存します。 これはホームディレクトリの Houdini の設定ファイルが保存されるフォルダです。Windowsの場合はマイディレクトリの中にあるhoudini16.5フォルダ等です。

 

Instant Meshes Bridge SOP の使い方

上で Instant Meshes をインストールできていれば、Instant Meshes Bridge SOP を作ってジオメトリに繋げるだけで動作します。もしインストールがうまくできなかったとしても、SOP内でバイナリファイルを指定する部分があるので、ここでダウンロードしたバイナリファイルを指定すれば動作します。

実際にスキャンデータに対して使ってみると、すごく綺麗に4角ポリゴンが貼られているのが分かります。

 

パラメーターは至って簡単。ターゲットの超点数を指定するだけです。Instant Meshes はデフォルトで4角ポリゴンだけを出力しますが、Quad Dominant をONにすることで多少の3角ポリゴンを許容します。これにより無理に4角ポリゴンを使ってジオメトリを破綻させずに、必要なところには3角ポリゴンが使われるようになります。Crease Angleはクリースのスレッショルドとなる値を入れます。ジオメトリにより色んな値を試してみましょう。

Creaseが0だと結構エッジが立ちますが、値を増やしていくとエッジが弱くなります。

 

 

補足

Instant Meshes のバイナリをそのまま起動すると、Instant Meshes のGUI がたち上がり、トポロジがどのように流れるかを実際に描き、トポロジのプレビューから実際のメッシュの吐き出しとかなり細かいコントロールができるのですが、 Instant Meshes Bridge SOP はInstant Meshes のバイナリをコマンドラインから使っているために、トポロジを描くという事が残念ながらHoudini上(いわばInstant Meshes のコマンドモード)からはできません。もし細かいコントロールが必要ならInstant Meshes  単体、プロシージャルにしたければHoudini上というように使い分けると良さそうですね。