こちらの記事では、Side Effects Software社より提供されている、ゲーム向けの操作をより素早く行えるようになるツール群「GameDevelopmentToolset 」のうちのひとつ、「Games Baker ROP」について紹介致します。
Games Baker ROP とは
Games Baker ROPは、Bake Texture ROPを単純化したインタフェースのノードです。
特徴は以下の通りです。
単純化されたUI
単純に1つまたは2つのモデルとどのマップを使用したいかを指定するだけで、マテリアルの割り当てやカメラなど、以前の記事で紹介したようなベイクするのに必要な細かい操作を全てノード側で処理します。
OBJレベルだけでなく、SOPレベルのノードをベイク可能
SOPを指定しているObjMergeノードのみのために空のOBJを作成する必要はありません。
自己処理後のクリーンアップ
要求したファイルだけを残すため、テンポラリファイル(.rat/_C)は削除されます。
ユーザー定義のポイントアトリビュートを簡単にベイク可能
単純にアトリビュート名とテクスチャとして書き出す時の名前を指定するだけで処理が行われます。
GameDevelopmentToolset は、Github Development Branchからダウンロードすることができます。
ダウンロードしたデータを配置して、HOUDINI_PATH環境変数でそのディレクトリを参照するように指定することでROPレベルに「Game Baker ROP」が作成できるようになります。
使用方法
Games Baker ROPでテクスチャのベイクを行う場合は、Houdiniの標準のテクスチャベイク用のノード、Bake Texture ROPに比べ、かなり手順が簡略化されます。こちらでは、ベイクするまでの流れを紹介致します。
UVアトリビュートを持つジオメトリを用意します。こちらでは追加でポイントにCdアトリビュートを追加しています。
(以前の記事の手順1~3で作成したオブジェクトと同じ手順で作成しています。)
Games Baker ROPを作成します。アトリビュートはBake Texture ROPに比べ、かなり簡素化されています。
Target Mesh (LOW)に、対象となるノードを指定します。解像度、ファイル名、書き出すチャンネルまたはアトリビュートを指定します。
アトリビュートエディタ最上部のRenderボタンを押すと、Base Pathで指定された場所へ各チャンネルのテクスチャが保存されます。Bake Texture ROPと異なり、デフォルトで指定されているファイル形式はtga形式です。
Games Baker ROPを使用することで、ベイクするまでに必要な設定項目が少なくなるため、より素早く、簡単に、テクスチャのベイクが行えます。