Houdini 16.5 新機能 VEX and VOPs とその他の変更


今回はH16.5の VEX and VOPs とその他の変更について紹介します。

VEX and VOPs

新機能

  • VEXは、コンパイルされた明示的関数をディスクにキャッシュし、コンパイル時間を短縮します。
  • vexcacheコマンドラインユーティリティで、このキャッシュを管理することができます。vexcache -h で、詳しいオプションについて調べることができます。
  • VEXは、インポートされた関数の実行時にコンパイルをします。
  • この機能は、環境変数 $HOUDINI_VEX_JIT_OPTIMIZE を使うことで無効にできます。
  • 新しいOpenSubdiv VOP : OpenSubdiv Face Count, OpenSubdiv First Patch, OpenSubdiv Limit Surface, OpenSubdiv Lookup Face, OpenSubdiv Lookup Patch, OpenSubdiv Patch Count などのノードを追加しました。
  • 新しいチャンネルVOP : Get CHOP Attribute, Get Channel Value by Name, Set CHOP Attribute, Set Channel Value などのノードを追加しました。
  • 他の新しいVOP : Normal Clamp, Promote Layer Exports などのノードを追加しました。
  • 新しい関数 : agenttransformgroupweight, agentfindtransformgroup, chu, ch2, chexpr, chexprf, chexprt, maketransform, cracktransform, ocio_activedisplays, ocio_activeviews, ocio_roles, ocio_transform, slerp などを追加しました。
  • 新しいPeriodic Worley Noise VOP。cwnoise, mwnoise, wnoise もご覧ください。
  • noise distance metrics に Manhattan と Chebyshev を追加し、異なるルックを作成可能です。

改善

  • Unified Noiseのコンパイルの高速化。
  • VEXプラグインを 新しい環境変数 $HOUDINI_VEX_DSO_PATH で指定したフォルダ(もし存在すれば)から読み込みます。VEXプラグインを別のインデックスファイルにする必要がなくなりました。

変更

  • VEXでLimit surfaceを評価すると若干異なる値を返します。OpenSubdiv 3.0 は 、Houdini VertexアトリビュートのLimit surfaceの評価をサポートしていませんでした。 新しいOpenSubdiv 3.1での補完を修正するまで、HoudiniはVertexアトリビュートをptexパッチ全体をリニア補完します。この修正は、デイリービルドかプロダクションビルドで適用されるかもしれません。 
  • create_cdf と create_pdf 関数を削除しました。

修正

  • Invert VOP は 、Vector2 でも動作するようになりました。

 

 

その他

新機能

  • 新しい「Directory」パラメーターはファイルシステムのディレクトリをパスとして取ります。
  • アセットライブラリとHIPファイルに関するイベントをコールバックスクリプトとして追加できます。アセットに関しては、 hou.hda と hou.hdaEventType をご覧ください。HIPファイルに関しては hou.hipFile と hou.hipFileEventType をご覧ください。
  • 新しい hou.Parm.rawValue() メソッドは、変数置き換えや評価などをせず、 パラメーターのRawのデータ値を取得します。

改善

  • XMLメニューがより機能的になりました。アイテムラベルを生成しPythonスクリプトで無効にするかどうかをコントロールできます。
  • sesictrl コマンドを使って インタラクティブなプロンプト無しにライセンスの取得が可能になりました。-A フラッグでログイン情報を指定し、ライセンスの数を -L で指定します。例えば、sesictrl -A “user@company.com” “secret” -L “Houdini FX” “5” “Houdini Core” “5” となります。
  • もしパラメーターメニューを整数だけで使用しているなら、オプションを有効にしてインデックスの代わりに整数をメニューアイテムトークンとして使用する事ができます。
  • タプルサイズが、1以上のStringの配列アトリビュートを作成できます。 Stringアトリビュートは、Nullと空のStringを区別しません。空のStringは、インデックスが -1 として一つだけ存在します。

開発者用

  • より良いHDKドキュメンテーションとサンプル。
  • HDKをBoostから完全に分離しました。