HScriptエクスプレッションとMotion FXの併⽤について


この記事ではHScriptによるエクスプレッションとMotion FXを併用する方法についてご紹介します。

まず、エクスプレッションを作成します。
今回はSphereに対してXZ平面上で円運動をするようなエクスプレッションを割り当てます。

HoudiniはY UPですので、Translate X, Zに以下のようなエクスプレッションを記述します。

この時点でこのように、Sphereが円運動を行います。

 ここにMotion FXを加えるのですが、キーが何もない状態でパラメータにエクスプレッションを記述すると、
パラメータは自動的にエクスプレッションを1フレーム目に適用します。

つまりこの時点で1フレーム目にはキーが打たれているわけですが、エクスプレッションによるキーには終わりのキーがありません。
通常でしたら、キーは最低でも2か所打たないとアニメーションが発生しませんが、エクスプレッションの場合は必要ありません。

しかし、そこでMotion FXとの間で問題が発生します。
Motion FXにはエフェクトをかける始まりのキーと終わりのキーが必要になります。
つまり、エクスプレッションを記述しただけではMotion FXをかけるのに必要なキーが足りません。 

ですので、Motion FXを利用する際は、対象のチャネルに対して、モーションの最終フレームに、手動でキーを打つ必要があります。

その後、パラメータを右クリックし、Mothion FXからお好みのFXをかけることで、
エクスプレッションに対してMotion FXを加えることが可能になります。

因みに、終わりのキーを打ったフレーム以降はMotion FXだけでなく、エクスプレッションも消えてしまいますので、
Motion FXの適用は全てのキーのエクスプレッションの設定後にするようにすると、設定が容易になります。

まとめますと、HScriptエクスプレッションとMotion FXの併⽤の手順は

1.  パラメータにエクスプレッションを設定する
2.  パラメータにアニメーションの終わりのフレームでキーを打つ
3.  Motion FXを実行する

という流れになります。